レッスン講座 ・ 2020年

2020/6/6  スケールとコード その⑧ - 5度音程のトレーニングフレーズ

ライヴ さて、前回は3度音程のトレーニングフレーズ、について書きました。 今回は、5度音程のトレーニングフレーズ、について書いていきます。

「スケールとコード その④ - 3度と5度 その①」 で学んだ完全5度と、新たに紹介する減(フラット)5度を使って、ベースのトレーニングフレーズを作ってみます。

5度音程のトレーニングフレーズ

5度音程のトレーニングフレーズ

Cのメジャースケールを、5度の幅でジャンプしながら移動していきます。 これも3度音程のトレーニングフレーズ同様、非常に有効な練習で、運指はもちろんのこと、耳も同時に鍛えられます。

3度音程のトレーニングフレーズ同様、最初は無理のないゆっくりしたテンポから始めて徐々に早くしていき、120で弾けるようになるまで練習しましょう。

完全5度と減5度(フラットファイブ)

上記のトレーニングフレーズを弾いてみて、5度の幅でジャンプするときに、完全5度と減5度(フラットファイブ)が存在することに気がつきましたか?

「スケールとコード その④ - 3度と5度 その①」 で紹介したように、「完全5度」は「完全」を省いて、単に「5度」と呼ぶことが一般的ですが、ここでは「減5度(フラットファイブ)」と区別するために「完全5度」と呼ぶことにします。 それをタブ譜で表すと、下記のとおりとなります。

5度音程のトレーニングフレーズ、完全5度と減(フラット)5度

完全5度と減5度(フラットファイブ) 「スケールとコード その④ - 3度と5度 その①」 で学んだように、完全5度を指板上で示すと上図のようになります。 一方、減5度(フラットファイブ)を指板上で示すと下図のようになり、減5度(フラットファイブ)は完全5度が半音下がった音、だということがわかります。

「スケールとコード その⑦ - 3度音程のトレーニングフレーズ」 で、Cのメジャースケールのとき、B、7度がルートとなるコードは、5度が完全5度だとスケールから外れるため、5度を半音下げることがある、と書きました。 7度がルートとなるBのコードはマイナーコードですので、5度が完全5度だったときのBmの構成音は、B、D、F#、となり、5度であるF#がCのメジャースケールから外れていることがわかります。

皆さんはコード譜を見ていて、コードの後ろに「-5」が付いているコードを見たことがありますか? 例えば、Bm7-5(ビーマイナーセブンフラットファイブ)というコードです。 これは、Bm7の5度を半音下げなさい、という意味になります。 このコードの構成音は、B、D、F、A、となり、5度が半音下がることによって、全ての音がCのメジャースケールに含まれることになります。

コードやベースラインがスケール内の音で構成されることによって、曲がしっくりきて美しくなります。 しかし、ロックやジャズでは、あえてスケールから外すことも少なくありません。

この法則はキーが変わっても同じです。 キーがメジャーの場合、キーの音からみて7度がルートとなるコードの5度は、半音下げるとスケールに含まれるため、ベースラインもしっくりきます。

このように、「5度音程のトレーニングフレーズ」は、Bのときの5度が半音下がることを意識しながらを練習してみてください。 運指や耳が鍛えられて、耳コピにも役立つようになります。

セブンスコードについては、改めて別の機会に書きますので、楽しみに待っていてください。


こちらの動画も、是非ご覧ください。


次回は、「スケールとコード」、カノン進行と分数コード、について書いていきます。 是非楽しみにしていてください。

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